光り絵

光り絵

1989年。画家になって2年目の12月、

当時僕の子供は4歳と1歳。

12月と言う事もあり、毎日の様にサンタさんには何もらうか話していた。

1歳の娘はまだしも4歳の息子は当時流行っていたテレビゲームを欲しがっていた。

無理。高すぎる。。

貧乏画家だった僕は子供にクリスマスプレゼントを買うお金が無かった。

そこで、アトリエにあった様々な画材を使ってペンライトを使って絵を描くおもちゃを考え出した。

それが光り絵だった。

手のひらサイズの小さなオモチャを持って暗くした部屋で子供たちは大喜びで絵を描いて遊んでいた。

ホッと胸を撫で下ろした。

翌年個展があったのだが、その時にそのオモチャを大きくして初めての「光り絵」のライブを行った。

初めての光り絵ライブは想像以上の盛況ぶりだった。

個展のオープニングと最終日にライブを行ったが、

オープンングに来ていた人達が最終日には友人を連れてまた来てくれたので

最終日には入りきれない程の人が集まった。

僕は個展を開くたびにオープニングで光り絵を行った。

それが噂になった様で毎回各局のテレビ局が取材に訪れた。

「もしかしてブレイクするかも」と甘い考えでいたが、

当時のテレビカメラはフィルムカメラで光り絵のを映像をカメラに収める事ができなかった。

カメラに移り始めたのは20年後。フィルムからデジタルに変わってからだ。

1990年の初ライブ以来今まで30年以上続けている。

現在僕はオイルパステルで太陽を描いている。

それに対して光り絵は月だ。

太陽と月、昼と夜。

僕の創作活動がこの二つで丸くなったと感じている。

僕は絵描きをなった時から「夢」や「希望」を見る人に届けたいと考えていた。

いつまでもこの時の気持ちを忘れず創作活動を続けていきたい。

 

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